ハードディスクを新たなハードディスクやSSDと交換するとき、クローンを作る方がいいのか?
それとも、新たにOSをインストールした方がいいのか?
疑問に思ったことがありませんか?
この記事では、どちらにも一長一短がある、クローンとOSの再インストールのちがいについて書きました。
はじめに
ハードディスクが遅い
SSDに交換してほしい
というお客様からの依頼をよくいただきます。
過去には、
500GBから1TBに容量を増やしたい
といった、ハードディスクを別の新しくて大容量のハードディスクに交換の依頼もありました。
新しいハードディスクやSSDを既存のディスクのクローンをつくるか?OSを再インストールをするか?という選択があります。
クローンとは元々のハードディスクやSSDのOSやデーター、設定をそのまま別のは元々のハードディスクやSSDに複製することです。
まずはクローンのメリットとデメリットについて考えました。以下のとおりです。
クローンのメリットとデメリット
まずクローンのメリットとデメリットをまとめました。
クローンのメリット
クローンはそもままコピーを作成するので、OSや各種設定、データもそのまま、新しいディスクに移せます。
うまくいけば、アプリの再インストールや、メールアカウントやプリンターなどの各ハードの再設定なしで元通りに復元できます。
ただ、安全のために事前のデータのバックアップをおすすめします。
クローンのデメリット
クローンされたディスクは、あくまでも同じハードウェア構成でのみ正常に機能します。
クローン元で使っていたパソコンと異なる機種、異なるメーカー、同じ機種でもハード構成が大きく異なるパソコンでは互換性の問題が発生し、使用できない可能性があります。
クローン元のディスクに存在していた問題やエラーが、新たなクローンディスクにも引き継がれる可能性があります。
これにより、問題が解決されないまま復元されることがあります。
よって、
簡単に言うと、悪い部分も引き継いでしまいます。
また、信頼度の低いクローンソフトを使うと、クローン自体が成功して、OS・アプリ・データが新しいディスクに移ったとしても、パソコンに装着して電源を入れてもOSが起動しないこともあります。
これらのメリット、デメリットを踏まえて、ハードディスクやSSDの交換するときの、クローンとOSの再インストールのちがいを以下に書きます。
クローンとOS再インストールのちがい
クローン方法を選択する場合
- 既存のシステムが適切に機能している場合、クローンすることで、新しいSSDにすばやく移行できます。
- 現在のシステムをクローンすることで、すべてのアプリケーション、設定、ドキュメント、データなどがそのまま保存されます。データをバックアップする必要がないというのが、クローンメリットの一つですが、
クローン作業中の事故がないとは言えないので、事前のバックアップをおすすめします。事前にバックアップをしていて、クローンに成功した場合には、データを戻す手間はかからないのが、OSの再インストールと異なるメリットです。 - クローンするには、クローンツールのアプリと新たなハードディスクやSSDにデータを書き込むためのもの、例えば、ハードディスクケーブルやハードディスクスタンドなどを購入する必要があります。
再インストール方法を選択する場合
- オペレーティングシステムを再インストールすることで、SSDに最小限の必要な項目だけを移行するため、PCがより速く起動する可能性が高く、パフォーマンスが向上することがあります。再インストール前の悪い部分を引き継がないということが最大のメリットです。
- 再インストールしてから、必要なアプリケーションとデータを個別にインストールする必要があります。
Offieのマイクロソフトアカウントやプロダクトキーなど再インストールするアプリのライセンスキーが必要になります。また、例えばプリンターなどのドライバーを個別にダウンロードする必要がある場合があります。
まとめ
新たにOSを再インストールするには、データの移行や、アプリのインストールの手間がかかるデメリットがあります。
一方で、クローンにも悪いも引き継いでしまうなどデメリットがあります。
クローンの方がデメリットが大きいと思うことを踏まえて、私の考えは以下のとおりです。
既存のディスクが遅いなどの問題があるときは、ディスク交換後のOSの再インストールをおすすめします。
既存のディスクが問題なく容量アップなどで交換したい場合は、OSの再インストールに加えてクローンを選択肢に増やしていいと思います。
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